漆器は高く売れない?買取相場・断られる原因をご紹介
独特の光沢や模様が美しい漆器は、高額で取引されている作品も中にはあります。
一方、買取に出したら思っていたほど高く売れなかった、買取を断られたという声も度々見られます。
確かに漆器は売れない場合もありますが、絶対に売れないわけではありません。
査定のポイントをしっかり押さえておけば、高価買取してもらえる可能性もあります。
漆器は売れない?買取不可になるよくある原因
漆器は業者に高値で買取してもらえる場合もあれば、買取を断られる場合もあります。
特に以下のいずれかに該当する漆器は、売れないこともあると考えておきましょう。
もし売れるか判断できない時は、業者に査定してもらうことをおすすめします。
大量生産された漆器
工場などで大量生産された漆器は、基本的に売れないと考えておくべきです。
現在はウレタンなどの樹脂やプラスチックを用いた器も漆器として扱われています。
こうした漆器は元々の単価が安く、数百円で購入できるものが大部分を占めます。
業者も買取は断るケースがほとんどなので、ゴミとして処分するのが望ましいでしょう。
漆(うるし)がボロボロ
漆が剥げているもの、傷ついているものなどは売れない場合があります。
漆器は見た目が重要な品物で、傷の有無や光沢が買取価格に影響を及ぼします。
漆に傷などがある場合、買取を断られる可能性があります。
ただ、絶対売れないとは限らないため、念のため査定を受けてみるとよいでしょう。
漆器に使用感がある
使用感が目立つ食器も売れないことがあります。
これは食器全般に言えますが、使用感が目立つものは避ける方が少なくありません。
特に衛生面を気にする方は多いので、使用感があるものは業者も買いたがらないのです。
使用済みの漆器を買取に出す時は、使用感がないかチェックしておきましょう。
漆器の買取相場
漆器の買取相場は3千円〜20万円以上と、かなりの違いがあります。
ほとんどの品物は数千円〜数万円で買取されているものの、品物によっては10万円以上も期待できます。
特に高値が付いている漆器は次のとおりです。
ただし、実際の買取価格は漆器の希少性や産地、素材などで変わります。
● 櫛やかんざし
● 香合
● 大棗・小棗
● お椀
● 菓子器
● 銘々皿
これらの品物は、高値が付く可能性があります。
不要な漆器をお持ちであれば、一度査定を受けてみてはいかがでしょうか。
漆器の査定のポイントは?
漆器は品物のコンディションだけでなく、さまざまな要素が買取価格に影響します。
以下は一例ですが、業者はさまざまなポイントを確認しています。
特に高価買取を狙いたい方は、一通り覚えておくとよいでしょう。
著名作家の作品は高評価になる
業者による査定では、誰が漆器を手がけたのかをチェックしています。
もし人間国宝や著名な作家の作品だった場合、相場を大きく上回る可能性も否定できません。
数十万円の値が付くこともあるため、十分に高値を狙えます。
漆器の産地で価値が変わる
査定では漆器の産地もチェックされますが、買取価格を分ける要素の一つです。
日本の場合、会津・紀州・山中の三大産地の漆器は価値が高く、価格が高騰することも珍しくありません。
これらの産地は、塗りや模様に特徴があり、市場では高い評価を得ています。
さらに著名な作家の作品であれば、プレミアが付くことも考えられます。
漆や木など天然素材の品は高値に
業者は漆器の素材もしっかり確認していますが、天然素材が使われた品物は高値が期待できます。
現在の漆器は安価な樹脂やプラスチックを使用したものが多く、希少性はほとんどありません。
そのため、天然素材を使用した漆器は希少価値が高まっており、買取でも高値が付きやすいのです。
天然素材を用いた本物の漆器は根強いニーズがあります。
よほどボロボロでない限り、業者に買取を断られることもないでしょう。
箱など付属品も査定対象になる
査定では、箱などの付属品の有無もチェックされます。
漆器の買取価格は、品物自体だけでなく、付属品も含めた状態で決まります。
特に証紙や落款があれば、漆器の産地や作家の作品であることを証明できます。
一通り揃ったものは評価が高まるため、査定を受ける前に付属品を揃えておくとよいでしょう。