もう価値がない？記念切手の買取金額が下がってしまう理由
記念切手をコレクションしている方も多いと思いますが、一方で処分を検討中の方もいるのではないでしょうか。
一時大ブームにもなった記念切手ですが、近年はブームが沈静化しており、コレクターも徐々に減りつつあります。
そのため買取相場も下落傾向にあり、査定額が額面を下回るケースも珍しくありません。
しかし、記念切手は価値がないわけではなく、物によって大きな違いがあります。
いずれにせよ、不要なら一度査定を受けてみるとよいでしょう。
記念切手の価値が下がる要因
記念切手の買取相場は少しずつ下がっていますが、価値が下落する要因はいくつかあります。
もし不要な切手をお持ちなら、早めに買取へ出してしまうのがおすすめです。
コレクターとニーズの減少
記念切手の価値下落に大きく影響しているのがコレクターとニーズの減少です。
過去に大ブームを巻き起こした記念切手は、現在コレクターの高齢化が進んでいます。
さらに切手収集にはお金もかかるため、コレクションを止めてしまう方も増加しています。
また、切手自体のニーズも減少傾向にあります。
特に現在はデジタル化が進み、切手を使用する機会も減少しています。
コレクションだけでなく、こうしたニーズの減少も記念切手の価値に影響しています。
流通数の増加
流通数が増えたことも理由です。
古い記念切手は発行枚数が少なく、その分希少価値が高まっています。
しかし、記念切手は徐々に発行枚数が増加しており、希少性が薄れてしまったのです。
昭和後期以降に販売されている記念切手の多くは、数百万〜数千万枚も発行されています。
容易に入手できるため、査定で額面を下回るケースも少なくありません。
切手自体のコンディション
切手のコンディションも価値を下げる要因の一つです。
糊が剥離したものや変色したものなど、状態に難がある記念切手は価値が大きく下がります。
売りたい記念切手がある方は、保管方法に注意しておきましょう。
記念切手の価値は何で決まる？
価値がほとんどない記念切手も珍しくない一方、額面以上の価値で買取されている記念切手もあります。
記念切手の価値が決まる要素はさまざまですが、特に以下の点が重視されています。
発行枚数や現存枚数
記念切手の価値を大きく左右する要素が発行枚数や現存枚数です。
基本的に発行枚数・現存枚数ともに限られるものが高額で買取されています。
現在の記念切手の大半は発行枚数が多く、現存枚数も豊富です。
一方、戦後間もない頃や昭和初期〜中期に発行された記念切手は、発行枚数・現存枚数とも限られています。
切手の種類によっては、数万円の値が付く可能性があります。
使用の有無
使用の有無も価値に影響します。
価値がある記念切手は未使用品で、消印が押されていないものに限られます。
使用済みの切手はコレクターのニーズが少ないため、価値はないと考えてもよいでしょう。
ただし、初日カバーと呼ばれるものは限られます。
初日カバーは、切手の発行当日の消印が押されたもので、通王のものより希少性が高くなります。
コレクターの間でも珍重されるため、額面以上の値段になる可能性があります。
シートかバラか
シートかバラかという違いも価値に関わります。
記念切手の場合、価値があるものはシートの未使用品で、バラはコレクターの評価が下がります。
シートのほうが希少性が高いため、意外な高値が付くこともあります。
売却したい記念切手をお持ちの方は、シートから切り離さないように注意しましょう。
価値が高い記念切手の例
一口に記念切手といっても、これまでに数え切れないほどの種類が発行されています。
その中には、数千円〜数万円の高値で買取されている記念切手もあります。
中でも以下の3つはコレクター垂涎の切手で、買取相場も高騰しています。
見返り美人
特に高値で取引されるのが見返り美人です。
こちらは浮世絵画家の菱川師宣が描いた「見返り美人図」を元にしており、1948年に発行されました。
切手趣味週間の一つで、シートなら数万円、バラでも1枚数千円で買取されています。
ビードロを吹く娘
ビードロを吹く娘もプレミアが付いています。
切手趣味週間の第5弾として、1955年に発行されました。
発行枚数は550万枚とかなり多く、現存枚数も比較的豊富とされています。
しかし、ビードロを吹く娘はバラでも1枚数百円、シートなら数千円の値段で買取されています。
発行枚数が多いにも関わらず、高値で取引されているのが特徴です。
市川海老蔵
1956年発行の市川海老蔵も高額買取が期待できます。
こちらも切手趣味週間シリーズの記念切手の一つで、プレミア切手に数えられています。
買取価格はコンディションによりますが、シートが数千円で買取されています。
