押し買い・詐欺に注意!着物買取トラブルの事例と対策をご紹介
近年は着物買取が活況を呈していますが、それによってトラブルが増加しています。
泣き寝入りせざるを得ないケースや、売ってから後悔するケースも少なくありません。
こうしたトラブルはいつ巻き込まれるか分かりませんが、予防することも不可能ではないのです。
今後着物の売却を検討中の方は、トラブルの事例を知り、入念な対策を取りましょう。
着物買取で起こるトラブルの事例
着物買取のトラブルを防ぐためには、まずどのような事例があるのか知ることが大切です。
それを知ったうえで対策を取り、トラブルに巻き込まれないようにしましょう。
無理やり買取される(押し買い)
まず挙げられるのが強引な買取です。
いわゆる押し買いと呼ばれるパターンですが、近年は非常に多いトラブルで、着物買取に限らず相次いでいます。
押し買い出張買取で多く見られます。
業者は着物を買取に来たと見せかけ、他の価値があるものまで無理やり買い取ろうとします。
言葉巧みに騙してくる業者や、高圧的な態度で契約を迫る業者もあります。
数あるトラブルの中でも、特に悪質なパターンといえます。
相場より不当に安く査定される
着物は価値の高い品も少なくありませんが、相場より不当に安く買い叩く業者もあります。
後になってから気が付くことが多いものの、時既に遅しで、業者はキャンセルにも応じてくれません。
こうしたトラブルは、売主の知識のなさにつけ込むケースが大半を占めます。
つまり他社の査定を受け、おおよその買取額を把握しておけば防止できます。
後述しますが、相見積もりが重要と考えておきましょう。
法外なキャンセル料を請求する
もし買取をキャンセルしたい場合、優良業者なら応じてくれることがほとんどです。
しかし、難癖をつけてキャンセルを渋ったり、法外なキャンセル料を請求したりする業者も中にはあります。
意外と多いトラブルで、高額なキャンセル料に辟易し、そのまま手放してしまう方もいます。
気になる方は、事前にキャンセル・返品の規定を業者に聞いておきましょう。
買取前に着物を紛失される
買取前の段階で着物を紛失されてしまうトラブルもあります。
宅配買取に見られるトラブルで、運送中の紛失か、業者の過失かで責任の所在が変わります。
しかし、責任が曖昧なままになってしまい、その後業者と連絡が付かなくなるケースも考えられます。
いずれにせよ、こうした業者は悪質以外での何者でもありません。
宅配買取で業者からの連絡がこない・入金がない
宅配買取は便利なサービスですが、着物を送った後に業者からの連絡が来なかったり、指定日までに代金の入金がなかったりするトラブルに注意が必要です。
その後連絡が取れたならよいですが、大切な着物を持ち逃げされ、泣き寝入りするケースも考えられます。
このようなトラブルはめったにないものの、決してゼロではありません。
宅配買取で少しでも怪しいと感じたら、その業者の利用は止めておきましょう。
着物買取トラブルを回避するための対策
着物買取にまつわるトラブルは少なくありませんが、さまざまな対策方法があります。
特に以下で挙げる4つは、トラブル防止のために最低限実行しておきたい対策です。
後悔しないためにも、しっかり覚えておきましょう。
相見積もりを取る
まず心がけておきたいのが相見積もりです。
着物は買取相場があるとはいっても、実際の価値は品物の状態などによって異なります。
相見積もりを取れば、おおよその買取価格が把握できるため、安く買い叩かれるトラブルを防止できます。
保証がしっかりした業者を選ぶ
保証のしっかりした業者を選ぶことも重要です。
買取を申し込む前に、キャンセルや返品の規定、紛失時の対応などについて、買取業者に問い合わせてみましょう。
こうした保証面を明確にしている業者であれば、安心して査定や買取を申し込めます。
反対に規定がなかったり、曖昧な業者は利用を避けたほうがよいでしょう。
口コミを確認する(※あくまで参考程度に)
買取業者の口コミをチェックすることも重要です。
インターネットで「買取業者名 口コミ」のように検索し、利用者の評判を確認してみましょう。
ただし、口コミを鵜呑みにするのは危険です。
創作や嘘が混ざっている可能性もありますので、参考程度にすることをおすすめします。
契約を書面にしてもらう
もし不安がある方は、契約内容を書面にしてもらえるか聞いてみるとよいでしょう。
一般的な業者であれば、買取成立時に契約書を発行してくれます。
買取確認書や同意書、売買契約書など、業者によりフォーマットは異なりますが、通常はこちらが希望しなくても発行してもらえます。
反対に口頭でのやり取りが中心の買取業者や、発行を渋る業者は、利用を避けたほうがよいでしょう。
もしも着物トラブルに遭ってしまったら?
以上の手段を取れば、着物買取業者との大半のトラブルを防げます。
しかし、どれだけ対策を講じてもトラブルに遭う危険はあります。
出張買取ならクーリングオフの検討を
問題はトラブルに遭った時の対処方法ですが、もし出張買取を利用したのであれば、クーリングオフを試してみましょう。
出張買取限定ですが、特定商法取引法で規定されています。
買取成立した日を含めて8日以内という規定はあるものの、期間内であればクーリングオフが可能です。
もし出張買取で着物を売った後なら、ぜひ検討をおすすめします。
消費者生活センターや弁護士への相談
それ以外の場合、消費者生活センターに相談するか、消費者問題に詳しい弁護士へ相談するのもおすすめです。
現在の状況を伝え、適切なアドバイスをもらいましょう。
最終手段は警察へ連絡
出張買取の押し買いなど、査定員が帰ってくれない場合、警察を呼ぶという手段もあります。
あくまで最終手段ですが、特定商取引法違反の疑いがあるため、どうしようもない時は警察へ連絡しましょう。